土曜日の15時頃、薬局で下記の処方箋を受付した。
12歳(45kg)男 発熱は昨日19時
内科を受診すると、インフルエンザだった。
薬剤師なら誰もが知っているが、イナビルは10歳以上の小児に使用する場合、2キットを吸入する必要がある。このままでは薬をお渡しできないので、病院に疑義照会の電話をするが繋がらない。患者は早く薬を欲しいと言うが、疑義が解決しないままでは薬を渡せないのだ。薬剤師は、医師に連絡が取れなければ、どうすることもできない現状がある。
薬局内に虚しく響き渡る声、
「処方におかしな点があるので、このままでは薬を渡せません。」
患者は納得いかないだろう。インフルエンザのような急性疾患であればなおさらだ。薬剤師の存在価値とは何だろうか?ただ、処方どおり薬を渡すだけの存在、添付文書と処方が違えば疑義照会をするだけの存在、そして、医師に連絡がとれなければ、それで終了なんだろうか。そんな馬鹿げた資格の枠を飛び出そうではないか。薬剤師には、それを判断するには十分すぎる知識がすでに備わっている。
疑義照会の限界と薬剤師の判断力
薬剤師は、いつもの薬局業務を思い出して欲しい。明らかに処方の不備があったときに、薬剤師がその処方を修正して、事後報告とできれば、どれだけ患者にベネフィットがあるだろうか。個別指導対策として確認するだけの疑義照会をする意義に何の価値があるだろうか。また、旧石器時代のような処方をする医師に、物申すこともできず調剤せざるをえない薬剤師の立場はいつになったら解決するのだろうか。みんなの抑えきれない感情を解き放とうではないか。
患者のために薬剤師に処方権を
時代は大きく動き出そうとしている。みんな分かっているはずだ。私たち薬剤師に処方権があれば、解決する日常の業務は多い。それは、患者にとって大きなベネフィットになるだろう。新時代への幕開けに、薬剤師の輝かしい未来に大きな賛同を!!